伊藤忠商事は、カサブランカにおける統合型廃棄物処理発電事業に出資参画すると発表しました。廃棄物処理と複数の発電方式を組み合わせる大規模事業は、モロッコで初めてとなります。同事業は、伊藤忠商事、カナデビア(スイス)傘下のKanadevia Inova、モロッコのエネルギー・環境インフラ企業Narevaの共同事業であり、事業主体となる現地企業Al Beida Clean Powerを通じて推進されます。カサブランカ市政府とは、建設期間を含む33年6カ月の事業運営契約を締結し、モロッコ水・電力公社および公共サービス会社との間で売電契約も締結しています。本事業では、カサブランカで年間に排出される約150万トンの一般廃棄物を焼却し、その際に発生する熱を利用して発電します。廃棄物処理発電施設の発電容量は115MWです。これに加え、既存のメディウナ最終埋立処分場の運営、閉鎖および管理を行うほか、新たな最終埋立処分場を建設・運営します。埋立処分場から発生するメタンガスを利用した4MWの発電施設と、余剰地を活用した50MWの太陽光発電施設の建設・運営も計画されています。各施設を合わせた発電規模は、約100万人分の年間消費電力を賄う見込みです。これは、カサブランカの人口のおよそ4分の1に相当します。モロッコでは、人口増加や経済成長、都市部への人口流入に伴って廃棄物が増加し、処理能力の確保が課題となっています。今回の事業は、一般廃棄物の処理に加え、埋立量の削減と発電を一つの事業として行うものです。日本企業が現地企業と共同で長期にわたり運営に携わる、モロッコの都市インフラ事業として注目されます。