2026年2月28日に始まったイランを巡る軍事衝突は、日本のみならず、世界各国の経済に大きな影響を及ぼしている。特に原油に関連する製品については、ガソリンや軽油などの燃料のみならず、原油から生成されるナフサを原料とするプラスティック製品のサプライチェーンにも大きな影響を及ぼしており、トイレやユニットバス等の製造の他、多くのプラスティック製品の製造にも深刻な打撃を与えていることは、報道にある通りである。この戦争の影響は原油にまつわる経済活動のみならず、多くのビジネスパーソンの国外出張にも大きな影響を及ぼしている。かく言うこの私も、実は3月14日の便でドバイ経由ウガンダのエンテベに向かう予定だったが、3月1日未明にドバイ国際空港がイランのドローン攻撃を受け、全便が運休、その後の運行も不安定化したため、急遽、トルコのイスタンブール経由のフライトに変更せざるを得なかった。しかしながら、3月4日から数発の弾道ミサイルがイランからトルコ領内に発射されたため、イスタンブール経由によるエンテベへの渡航も断念、結果として、ウガンダへの出張の延期を余儀なくされた。現在、多くの日本企業が不要不急の中東経由の出張は延期されていることであろうが、この判断は企業として至極妥当な判断である。とは言いつつも、どうしてもアフリカに出張せざるを得ない場合、中東のドバイやアブダビ、カタール経由は避け、多くのビジネスパーソンは成田空港から出ているエチオピア航空を利用し、エチオピアのアジスアベバを経由して、アフリカ各国に渡航しているようである。現状、アフリカへの渡航便では、このエチオピア航空の利用が最も人気が高く、座席が取りにくいばかりか、航空券代も高騰していると聞く。その他のルートでは、トルコ航空を利用したイスタンブール経由の人気も高く、南部アフリカ地域への渡航では、シンガポール、南アフリカのヨハネスブルクと2度の乗り継ぎを経て、各国に渡航するルートの人気が高いようである。さて、一度はウガンダへの出張を延期した私自身の話であるが、どうしても渡航せざるを得ない事情があり、4月17日発のトルコ航空でイスタンブールを経由し、現在、ウガンダの首都カンパラに滞在中である。羽田発イスタンブール行きのフライトは満席、イスタンブールで欧州行きに乗り継ぐ旅客も非常に多いようである。フライトレーダ24を確認すると、南でイラン戦争、北でウクライナ戦争が継続し、欧州の航空会社が回避しているロシアも鎮座している状況の下、多くのフライトがカスピ海上空からグルジア、トルコ北方にかけての狭い航路を利用していることが分かる。さてこの状況がいつまで続くのか、今回のイラン戦争が我々に示したのはビジネス継続の危機に対する対処能力の必要性である。これをできるかぎり回避する解としては、サプライチェーンに対する考え方をも変更せざるを得ず、今後の企業の物流戦略や拠点戦略にも大きな影響を及ぼすことは必至である。アフリカビジネスを支援する弊社としては、これら皆さまのビジネスに関する危機管理も含め、今後もより充実したサービスを提供していく所存である。(JCCP M株式会社 杉野)